本シリーズでは、こども家庭庁の「取組事例集」(離婚前後家庭支援事業取組事例集)を素材に、自治体による養育費確保のメニューを順に読み解いてきた。先日のADR大会の参加記で一度寄り道をしたが、今回は事例集に戻り、毛色の違うメニューを取り上げる。親子交流支援である。

今回は「弁護士費用の助成」に的を絞って書いてみたい。実施している自治体は驚くほど少ないのだが、その理由をたどっていくと、自治体側の受け止めや、国補助制度の作り、弁護士(会)等とのまじめな連携といった、いくつもの原因となる層が透けて見えてくる、いろいろと考えさせられる論点でもある。

前回は、自治体による離婚前後支援の「取組事例集」を素材に、強制執行実費助成をめぐる課題を論じた。今回は、同じく出口支援メニューの一つである「養育費保証契約の保証料助成」を取り上げる。

本ブログでは、これまで、離婚時の公正証書作成費用補助や家事調停の利用支援といった「取決め(入口)」への支援を軸に解説や自論を展開してきた。しかし、これと並んで重要であり、かつ難しいのが、その後の履行確保や実際の受取りという「出口」の支援である。

養サポの弁護士費用助成は、一見するとシンプルである。しかし、助成事務の実情はなかなかに複雑だ。とりわけ、法テラス利用事件を前提とした「後払い方式」は、制度の中核部分で相当の無理が生じている。